n.SSign(エヌサイン)は、「ABEMA」と「CHANNEL A」による日韓合同グローバルプロジェクトオーディション番組「青春スター」から誕生した7人組グループです。2023年2月、日本初単独イベント「n.SSign 1ST JAPAN FANMEETING ‘SALTY’ produced by ABEMA」を開催し、このイベントを興行局が手掛けました。ファンミーティング実現の背景について、担当プロデューサーの秋田からご紹介します。


ーーー「n.SSign 1ST JAPAN FANMEETING ‘SALTY’ produced by ABEMA」について、イベントづくりから手掛けることになった背景を教えてください。

秋田:OENに興行局ができてからABEMAとして1発目の興行がこのファンミーティングです。

n.SSignが結成されるきっかけとなったオーディション番組「青春スター」は韓国のテレビ局で放送されたものですが、元々私は日本で同時放送するABEMA側の責任者を務めていました。

日本でのマーケティングは任せていただいていたので、韓国と日本では宣伝方法や打ち出し方を変えていて、ABEMAでは日本人がイメージしやすい歌とダンスの”K-POPらしさ”にフォーカスしていました。当時、宣伝メンバーと一緒に、視聴者の反応や実績を元に一言一句にまで拘りました。中でも、番組に参加していた日本人メンバー・カズタさんのソロステージをABEMA K-POP公式YouTubeであげたところ、デビュー前にも関わらず360万回以上も再生されています。

そういった日本向けのマーケティングによって日本人ファンを増やすことができて、所属事務所の方々から信頼していただけていると思います。

先方からも「これからも継続して一緒に仕事しましょう」と言っていただいていたので、OENで興行局を立ち上げることになったときに提案を受け入れていただきやすい状況ではありました。
そこで、「日本で初めてのファンミーティングをやりませんか」と提案して、OKをいただいたのが始まりでした。

ーーーどんな内容のイベントだったのでしょうか。

秋田:n.SSignのプレデビューミニアルバム『Salty』の発売記念イベントとしてファンミーティング形式で実施しました。

1部と2部で昼夜2回開催しましたが、パフォーマンス以外のコンテンツ部分の企画内容やステージ衣装はそれぞれで別のものを用意して両方楽しんでいただけるように準備しました。
また、『Salty』のMVを世界初公開したり、アルバムに含まれている4曲中3曲を世界初披露したり、この場に色んな初披露や初公開を詰め込ませていただきました。会場ではCDも発売開始しました。メンバーと直接会えるCD・グッズの購入特典会も実施し、1日の中で色々な取り組みをご一緒させていただきました。

ABEMA PPV ONLINE LIVEでもファンミーティングの第2部を配信しましたが、視聴者向けにはステージの裏側の様子もお届けしたり、メンバー直筆のメッセージを最後に流したり、ファンの皆さんから大変好評でした。来場者向けにもABEMA PPV ONLINE LIVEでもう一度見ていただけるように、会場でプレゼント企画も実施したりしました。

ーーーOENではイベントづくりを手掛けるのは初めてでしたが、ハードルは高くなかったのでしょうか。

秋田:あまりハードルは高く感じなかったです。これまでABEMAでの放送、マーケティングを通じて、どれくらいn.SSignに日本のファンがついてきてくれているかという感覚が掴めていたのと、所属事務所とも仕事を通じて信頼関係ができていたのが大きいですね。

OENとして興行を行うのは初めてでしたが、今回はサイバーエージェントグループ子会社・CyberEと一緒に取り組んでいます。CyberEにはイベントの企画・制作・運営の知見が溜まっているので、サイバーエージェントグループ内で安心して実現できました。

ーーー初のイベントを振り返ってみて、いかがでしたか。

秋田:初回のファンミーティングとして成功だったと思っています。

「青春スター」を担当していたからこその、メンバーの特徴や性格も理解した上で、また当時の番組の反響やファンの方々の反応を直に感じていたからこそ、ファンの皆さんに喜んでもらえる内容を考えることができたと思います。

チケットの一般発売のタイミングにあわせてABEMAで初冠特番を生放送したのですが、そこの内容とイベントの企画を連動させたりもしました。イベントを開催する上で、番組制作やABEMA PPV ONLINE LIVE配信も含めた多角的な取り組みとして工夫や挑戦ができました。

ABEMA PPV ONLINE LIVEにおいては、「青春スター」の放送終了後も、継続的に「青春スター」関連の音楽ライブを独占配信してきたことで、嬉しいことにファンの皆さんから配信の要望をたくさんいただきました。家にいてABEMAで観ることが定着してきたように思います。

ーーー今後、手掛けていきたいことを教えてください。

秋田:ABEMAは無料放送で話題化させやすいですし、収益化の手段もあります。他に似たサービスがないので、エンターテインメント業界からご期待いただいているように感じます。

私個人としては、ABEMAではここ最近はずっとK-POP関連を担当していたのですが、OEN 興行局の立ち上げに参画した今はジャンルを絞らずに担当する予定です。

アーティストやIPホルダーの皆さんと、継続性の高いイベントを創っていきたいと思っています。いまはまだそこまで規模が大きくなくても、一緒に成長させていけるよう続けていくことに意味があると思っていて、その先に、アリーナやドームの規模にできたらいいですよね。

これまでK-POPで培ったノウハウや知見を新しいジャンルでも活かしていきたいです。

そして、これまでにない新しいマネタイズの方法をみつけて仕組み化していけたらいいなと思っています。今あるものに捉われすぎずに、アーティストやIPホルダーの皆さんと一緒に新しいものを生みだしていくことに挑戦していきたいです。